EX-RS

 久しぶりに海浜道路である国道196号線を走って今治から松山に向かった。
いつもは山間国道ばかりを走って道後経由で松山に行くので実に数年ぶりである。さて瀬戸内の海は普段は穏やかだが、冬場になると結構荒れる。もちろん日本海や太平洋の荒波とはレベルが違うが、それでも196号線は「ざっば~ん」と見事に波に洗われる。

で、よく見ると国道沿いにその波を防ぐために小さな防波フェンス(と呼んでよいかどうかは知らない)が擁壁の上に設けられていた。リブ構造で水圧に耐え、尚且つ減圧の意味のパンチングホールが設けられていた。これだとある程度は隙間から波が入ってくるので、防波でなく減波が相応しいか?
 
 それはさておき、本題はここから・・・・・
 
 
 このフェンスには塗装が施されているのだが、実はこれ普通のサビ止めペンキではない。正体は「溶融亜鉛めっき」による塗装である。これがフェンス本体のみならず、柱、ボルトまたナットに至るまで、全てがめっきが施されている。
こんなところは、普通の錆止めペンキではあっというまに真っ赤なサビだらけになるが亜鉛めっきを施した場合は極めて長期に渡り錆の広がりを防いでくれる。たとえサビても構造に影響を与えるような致命的な深いサビにはなり難い。
 

フェンスの隙間から沖の赤い灯台が見える。「良い眺めだ・・・・」。

これからあと何十年もこのフェンスは平気な顔をしてここに立っているのだろう。「あそこが痛い、ここが痛い」と先が知れている私よりは、このフェンスはずっとここで長生きをするのだろう。

 
亜鉛めっきは海水にも強い。

 

蒼園デザインアソシエイツ 

井   出